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TEENAGE FANCLUB  By  Louisa Williams

 

 「描いた絵のすべてが、人の心をとらえるわけではない。」と、このスコットランドのバンドは1989年にだして絶賛されたデビューアルバム『A Catholic Education』で述べた。それから8年間に、5枚のアルバムをだし、数多くのツアーを世界中でこなしてきた。『A World Education』を体験してきたのだ。

ギターリストのノーマン・ブレイクは自分の興味のひとつひとつを的確にとりあげてきており、またその感情の表現にはとても魅力がある。最近Teenage Fanclubはまたひとつの絵を発表した。

 

 4人組の最新作『Songs From Northern Britain』は今年の初めにだされた。これもまたある種のスピリットをもつ。静かな海辺や、広大な景色、梢が空と重なった青と緑などの美しい舞台は、Teenage Fanclubの魅力そのものである。

「きれいなだけじゃないよ。」とブレイクはすぐにつけ加えた。

「写真を撮ったのは、ドナルド・ミルンといって、ロンドンのファッション・フォトグラファーなんだ。『The Face』とかの写真を撮っているよ。本当に最高だし、才能のある写真家だよ。スコットランド出身なんだ。それで僕ら、バンの後ろに飛び乗って、ビールをたくさん積み込んで、写真を撮りたくなるような面白いモノを探しにドライブにでてさ。」(笑)

ビールを飲むば飲むほど、面白いモノが得られたの?

「そう、そうなんだよ。」ブレイクは認めた。「面白い発見をたくさんしたし、本当に楽しかったね。大きい型のカメラを持っていって、すごい写真を撮ってきたよ。僕の新しいアパートに引き伸ばして貼るつもりだよ。」

 

 『Songs From Northern Britain』は安らぎを与えてくれる。それは落ち着く音楽からくる。ギターと安定したリズムは、歌とリードギターの両方において、素晴らしいコーラスメロディーに力強いベースをとっている。もしかすると初めて、Teenage Fanclubは、プレッシャーを感じずに、予想を越えたアルバムをだせたのかもしれない。前の2つのアルバムの『Thirteen』『Grand prix』の後、バンドは少しスランプだった。もちろんそれは、世間の評価や成功するためのものではなかった。バンドとしての壁にぶちあたったのである。

「このアルバムのとき、実際楽しかった。進展というより、それ以上だったね。」

ブレイクは『Thirteen』について語った。

「8カ月かけてつくったと思う。グラスゴで取りかかり、そこでいくつかの歌やアイディアを録ったんだ。ツアーが気晴らしだったね。それからまた歌にとりかかり、楽しんだよ。ツアーは最高だった。特にオーストラリアで太陽の下で演奏したのは、すごくよかった。」

1994年のBig Day Outのことである。それから『Grand Prix』のレコーディングの少し前に、ドラムのブレンドマン・オーハルがバンドからの脱退を申し出た。

「ブレンドマンがいなくなったのは、本当にとても辛かった。」

ブレイクは、それがストレスからもたらされたものだとうなづく。

「だけど、僕らのバンドは今ベストの仲間だといえるよ。彼の新しいバンドとも一緒にやったりしている。ブレンドマンの新しいバンドは、Microcosmica っていうんだ。彼はグラスゴの Mogwie というバンドとやってきていたし、うまいよ。」

ブレイクはムードを盛り上げ、私が Mogwie とはどんなバンドかと尋ねると、興奮して話した。

「そう、Gremlins になる前は、Mogwie とか何とかだったんだよ。そうそう。そうだった。」

ブレイクは得意げに話した。『Grand prix』ではドラムにポール・キーンと取り組んだ。彼にとってバンドとの2枚目のアルバム『Songs From Northern Britain』では、そのつながりもより強まったようだ。

「サッカーをしていた時間の方が長かったね!ポールが加わったのも、そこによるのかもしれない。でも、ポールは違うタイプのドラムだよ。ブレンドマンは何でもやったが、まあうまくいったよね。ところが、ポールはもっと・・・なんていうか、カタイんだ。ポールはドラム一本だけど、ブレンドマンはいつもギターをやりたかったんだ。それはまあいいよね。ブレンドマンはいい看板だし、今のバンドをひっぱっているよ。」

 

 『Thirteen』のレコーディングを終えて、Teenage Fanclub は彼らが満足するアルバムをつくろうと決心した。

「Grand Prix では、まあ良いレコードをつくらねばと思っていた。スタジオに入る前に、ずいぶん取り組んだね。僕らはそんなことをしたことがなかったんだよ。いや、そうじゃないな。『Bandwagonesque』のときは、僕の両親の家の近くでリハーサルをしたな。」

ブレイクは懐かしそうだった。

「そこは変なところだった。ちょっとしか設備がなかったけれど、たくさんリハーサルをしたんだ。実際、ブレンドマンはそこに住み込んでしまったんだよ!窓を壊したりしたし、明かりもなかった。パブから帰ってきたら、そこで眠り込んでいたりしてさ!Grand Prix では、ちょっと人の道をそれていくような気がしてたね。(笑)スタジオ入り前にずいぶん取り組んでいたから、録るのは早かった。実際、スタジオでは大体生で録っちゃったし、それからボーカルだけ重ね録りしていたね。本当にあのアルバムでやったのは、それだけだ。だけど、『Songs From Northern Britain』では、スタジオに入る前に2週間過ごしたけれど、何もしなかったね。」

「基本的に僕らはスタジオでたくさんやるね。楽しいよ。このアルバムではたくさん楽器をつかった。」

その試みは計画されていたものなの?

「どちらかというと偶然かな。僕らは本当にプレッシャーを感じていなかったんだ。Grand Prix は結構良く受け入れられたしね。」

 

 『Songs From Northern Britain』では、主な3人の作詞家の詩の観点に、はっきりとした変化もみられた。Blake,Gerard Love,そして Raymond McGinley。 Teenage Fanclubは成長していくのだろうか。前のアルバムでの、いつも変わらないテーマであった、愛・人々のあいだの関係といったものは、成熟期を迎えたようだった。それは『Can't Feel My Soul』『I Don't Want Control Of You』の曲や、『Everyday I Look at a different face/The feeling's getting stronger with every embrace』の歌詞に見られる。

「そうだね。Jonathan Richman のような歌や、彼の人生を追った歌が好きだよ。いつもじゃないよ。だけど、多くの歌は彼や彼の妻についてのもので、僕はどちらかといえば、そういう歌の書き方が好きだな。」

「そういうのが僕にはぐっとくるよ。ジェリーがどうかは分からない。彼自身のことを書くのに気分が良いかは知らないよ。」

「だけど僕はそうするのが好きだよ。異なることがいつもなにかしら起こるし、それはその作詞にも影響するよね。いいことだよ。つまらない一年を過ごし、つまらない歌をつくることもあるよ。でももしかしたらその次の年は面白くなるかもしれないし、すべてがとても面白くなるかもしれないんだよ!(笑)僕ら4人のうち3人は結婚しているんだ。僕も結婚していて、2歳の娘がいる。レイモンドは弁護士と結婚していて、弁論法の専門家なんだ。論文を書いたんだよ。1740年ごろからのスコットランドの全ての裁判記録をわかりやすく言い換えたんだ。過去から何か面白いことを掴んだんだよ!」

彼は歌になりそうなことに笑った。

 

 『Grand Prix』での仕事とその実績に完全に感銘を受け、バンドはデビッド・ビアンコをまたプロデューサーに選んだ。ブレイクがビアンコの才能を評価したように、「Rod StewartからHenry Rollins,Mick Jaggerのソロ,Frank Blakeのレコードまで」をみればよい。Teenage Fanclub 特有の美しいハーモニーを引き出すのに、彼がどうなのか知るのはたやすい。しかし、60年代に戻って、The Beach Boys,The Beatlesなどのきれいなハーモニーは、今日よく売れる甘さなのではないだろうか?

「わからないね。場合によるかな。僕らはヒットするかは、気にしてないんだ。良いレコードをだしたいんだよ。このアルバムではね、こう言うのはおかしんだけど、イギリスでは高いチャートをだしたし、「Ain't That Enough」は17位だった。この曲も全員のハーモニーが入っているんだけどね。」

「それが僕らが出来ることであり、また得意だと思っていることだし、とてもうまくやれることなんだ。他のバンドで、狂ったギターソロが得意だったりするけど、僕らはそういうのは得意じゃない。他にも踊らせるレコードをつくるのが上手かったりとかあるけれど、僕らだったら、すんごくひどいものになってしまうと思うよ。ダンスフロアがガラガラになってしまうようなさ!」

ブレイクはそうふざけた。

 

 Teenage Fanclub をツアーバンドと思うのは、正しいかもしれない。

「そう、いつもそうだよ。いつも年の終わりのこの時期にでてくるし!アルバムやツアーを考えるのも、12月にオーストラリアに行けるようにしてるんだよ。」

ブレイクはその陽射しや空気が好きだと語った。バンドはそれから7枚目のアルバムをつくるために、スコットランドに戻るつもりだ。

「すぐにやりたいね。1月か2月には、もうスタジオ入りするかもしれない。」

不思議に思うだろうが、ブレイクは実に気軽に何でも答えてくれる。

「じゃあ、僕以外に誰が言うのさ?・・・僕らが一緒にやることを楽しんでいる限り、ずっとやっていくつもりだよ。先のことはわからないよ。たいていのことは変わっていくものだし。だけど、ぼくらがいつまでも続くとは思っていないんだ。Steve McCollough が『永遠に続くものはない』って言ったけれど、たぶん本当なんだよ。僕らはやりたい限り続けるよ。あるところまでたどり着いてみたいのかもしれない。だけど差し当たって今は、こうしているのがうれしい。」

 

 

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